【花栽培の豆知識】花栽培のポイント17選
花は鑑賞用に栽培されます。バルコニー栽培、中庭栽培、地植え栽培、鉢栽培など、さまざまな場所を快適な花栽培空間に変身させます。愛情を込めて育てられた植物や草、木、花は人々の願い通りに健やかに元気に育っています。ただし、苗の選び方、水や肥料の与え方、日常の手入れの仕方などにはコツがあります。したがって、花の魅力を理解し、より良く育てるためには、次の事項を理解する必要があります。
1. 毎年咲く花もあれば、1~2年で枯れてしまう花もあります。
宿根草:一度植えれば毎年花を楽しむことができます。植物の寿命は種類によって異なります。キクやオオカバマダラなど、毎年花を咲かせる植物を宿根草といいます。その中でも、地表に出た部分は冬に枯れてしまいますが、根は残り、春から成長し始める植物を宿根草といいます。成長は遅いですが、毎年花を楽しめるのが魅力です。
一年草と二年草:パンジーやマリーゴールドのように、種をまいてから1年以内に開花して枯れてしまう植物は一年草と呼ばれ、毎年買い直す必要があります。種まき時期によって、春まき一年草と秋まき一年草に分けられます。また、二年草は種まき後1年以上2年未満で開花して枯れてしまうものです。寿命が短く、開花期間が長いのが特徴です。華やかで個性的な花の種類がたくさんあります。一年生ハーブのマリーゴールドの場合は、翌年に新しい種子または苗を播種して植える必要があります。
2. 開花期間の長い花と開花期間の短い花。
春に咲く花、夏に咲く花…
開花時期は植物によって異なり、開花期間も異なります。パンジーやギンヨウセンカのように半年以上咲き続ける長い花もあれば、アジサイやワスレナグサのように1~2ヶ月しか咲かない花もあります。また、ゼラニウムや宿根サンザシなど、ほぼ一年中咲いている花を宿根草といいます。代表的な植物としては、ペチュニア、マリーゴールドなどがあります。対照的に、特定の季節にのみ咲く花は季節の花と呼ばれ、1年に数か月しか咲きません。パンジーは開花期間が長く、冬から早春まで楽しめます。
3. 植物の中には、耐寒性や耐暑性がある植物もあれば、寒さも暑さも苦手な植物もあります。
植物の種類によって、寒さや暑さに耐える能力は異なります。極度の暑さに耐えられる植物は耐熱性植物と呼ばれ、30°C を超える高温に耐えられる植物を指します。逆に、厳しい寒さに耐えられる植物は耐寒性植物と呼ばれ、0℃以下の気温にも耐えられる、つまり屋外で越冬できる植物です。これらは主に高寒冷地域に自生する植物です。暑さや寒さに強い植物は、それに適した場所や環境で育ち、栽培されます。暑さに弱い植物は夏は涼しい日陰に置き、寒さに弱い植物は植木鉢などの容器で育て、冬は室内に取り込んだ方がよいでしょう。耐暑性は強いですが耐寒性は弱いので、冬の室内栽培に適しています。
4. 種から育てるものもありますが、球根から育てるものもあります。
ご存知のとおり、アサガオやコスモスなどの植物は種から育てられ、チューリップやヒヤシンスなどの植物は球根から育てられます。種から育てる植物は、種を蒔いてから枝葉や花が生えるまでに水やりや肥料を与えるなど、ある程度の時間がかかります。一方、球根から育てる植物は、移植して植え付ければ手間がかからず簡単に栽培できます。これは、球根が発芽と開花に必要な栄養素を蓄えているからです。
花を育てる初心者は、簡単な球根花から始めることもできます。球根花の移植時期によって、春植え球根、夏植え球根、秋植え球根に分けられます。春に植えた球根は夏から秋にかけて開花し、夏に植えた球根は秋に開花し、秋に植えた球根は翌春に開花します。シクラメンは秋に球根を植えて、冬の室内園芸に適した花です。
5. 大量に植える場合は種子を使い、初心者は苗を使いましょう。
多くの種類の花やハーブは種から育てることができますが、初心者の方は黒いプラスチックの鉢に花が咲いている花の苗を探すことをお勧めします。種から育てるには時間と労力がかかり、市場で販売されている袋入りの種は平均的な家庭の庭や容器には多すぎるため、通常はいくらか余ってしまいます。花を育てる技術を習得し、たくさんの花を植えたい、何度も花を植えて花を育てることに興味が湧いてきた友人たちは、次回は種から花を育てることを学ばなければなりません。寄せ植えには鉢植えの苗を使います。全体のバランスを見ながら配置を考え、できれば容器の中央に苗を置きます。
6. 健康な苗を選びます。
咲いている花を選ぶ:一般的に園芸店などでは、本来の開花時期よりも少し早めに生花を店頭に並べます。花の苗は、発売されたばかりの時に買うのではなく、市場に大量に出回るまで待つ方が、色や品質を選んで良い花の苗を買うことができるので良いです。開花苗を選ぶときは、花が少し開いていて、まだ蕾がついている苗を選ぶのが最適です。花が咲いたらその色を確認することができます。花芽があれば、次の花も早く咲く可能性があります。
害虫や病気のない花の苗を選びましょう。葉が枯れていたり、虫がわいていた花の苗は買わないでください。また、茎が細く弱く、全体的なバランスが悪い苗木は購入しないでください。ゼラニウム(左)とキンギョソウ(右)の鉢植えの苗。
花とつぼみがあり、茎がしっかりしている苗を選びましょう。
7. 似た性質を持つ植物を一緒に植えます。
プランターボックスや庭に花やハーブをグループ化するときは、それぞれの異なる特性を考慮してください。似た性質を持つ植物を一緒に植えると管理しやすくなります。同じ植物、例えば色の違うパンジーを数本植えるなど、一緒に植えても問題ありませんが、乾燥を好むラベンダーや、水や肥料を多く必要とする植物など、性質の異なる植物は一緒に植えるべきです。水やりや肥料の管理が難しくなります。
また、暑さには強いが寒さには弱いガーベラや、寒さには強いが暑さには弱いパンジーなどの組み合わせは難しいので、いろいろな植物の特性を詳しく理解した上で植えられる植物を決めると良いでしょう。似た性質を持つ植物を寄せ植えに選ぶと管理がしやすくなります。
8. 苗木の大きさを考慮します。
鉢植えの苗を購入したら、できるだけ早く植木鉢やプランティングボックス、花壇などの容器に植え替えてください。鉢から取り出した苗の根は、あちこちに広がって伸びていることがよくあります。これは、植物を植え替える必要があるという秘密の合図です。
植物を、土を入れた根(根とその周りの土)より少し大きめの容器に移植すると、根は土を突き抜けて成長することができます。鉢植えの苗は、一般的に3号プラ鉢(直径9cm)で販売されているので、これを目安に4~5号鉢(直径12~15cm)に植木鉢を植えます。寄せ植えの場合は、苗全体の大きさを考慮して植える容器を選びます。
花壇の地面に植える場合は、植物が伸びるようにし、植物同士の間隔を適度に空けてください。
グループで植える場合は、容器内のすべての苗のバランスを考慮してください。
9. 植物を育てる環境と場所に注意してください。
花が咲くか咲かないか、長く鑑賞できるか短期間で枯れてしまうかは、花が育つ環境によって大きく異なります。例えば、北海道富良野で美しく咲くラベンダーを東京に植えると、突然咲かなくなることがあります。これは極端な例ですが、暖かい温室で育てられたシクラメンを購入して、寒い北側の窓際に置くと、しおれてしまうことがよくあります。つまり、鉢植えの花や苗を初めて購入したときは、販売されたときと同じ環境で一時的に栽培し、ゆっくりと新しい環境に慣れさせることが非常に重要です。
植物は環境の変化に適応するように設計されているため、極端に不適切な環境を除いて繁栄することができます。ナスタチウムは涼しい気候を好み、標高の高い地域では春から秋まで花が咲き続けますが、暖かい地域では夏には花が咲かなくなります。
10. 日光が良ければ、より多くの花が咲きます。
花が咲くためには日光がとても重要です。鉢植えでも地植えでも、日光を浴びれば浴びるほど、花がたくさん咲きます。いくつかの植物を見ると、ほとんどの花は直射日光の当たる屋外での栽培に適しています。できれば一日中日光が当たる場所で育てるのが理想的ですが、半日程度日光が当たる場所でもほとんどの花は美しく咲きます。室内で栽培する場合は、日当たりが良く明るい窓辺に置き、風がなく晴れた日は屋外に置いて日光に当てるようにしましょう。多くの植物は日光を好みますが、日陰や半日陰(明るい日陰)でもよく育つ植物もあります。栽培場所を決めたら、それに合った植物を選ぶことも重要です。明るい太陽の下で育ったパンジーとビオラの群れ。太陽の光がたっぷりあれば、たくさんの花が咲きます。
11. 風通しが良ければよく育ちます。
植物が健全に育つためには風も重要です。ご存知のとおり、植物は太陽光を利用して光合成を行い、エネルギーを生成し、酸素を放出します。このとき必要な二酸化炭素は風によって運ばれます。つまり、風がなければ二酸化炭素が不足し、光合成がうまく行われず、成長に支障をきたすことになります。また、枝葉が密集して息苦しくなった場合も、風通しを良くすることで元気を取り戻すことができます。
そのため、バルコニーや屋外では、風通しの良い場所を選ぶようにしてください。屋内の場合は、屋外の風を通すことも重要です。ただし、バルコニーなどの場所では、風が強すぎると植木鉢が倒れたり、落下したりする危険がありますので注意してください。風の強い日はハンギングバスケットを下げてください。
12. 植木鉢に植える場合は市販の培養土を使用することをお勧めします。
植物の根は土の中で呼吸し、水と栄養分を吸収します。植物はこれらの活動を適切に実行することができ、水を保持し、水はけの良い土壌で繁栄することができます。一見すると、これは矛盾しているように見えるかもしれません。なぜなら、水の貯留が悪いと、土はすぐに乾いて花は簡単に枯れてしまうのに対し、排水が悪いと、土は常に湿っていて根が腐りやすくなるからです。いわゆる排水性と保水性に優れた土地とは、構造上いくつかの小さな粒子で構成された凝集粒状土を指します。
栽培に使う用土は、ルビー土、黒土、腐葉土など複数の種類の土を混ぜたものになります。初心者の場合は、これらをうまく混ぜ合わせた市販の培養土を使うのがおすすめです。種類がたくさんあるので、適した植物とそれに応じた培養土の種類を選ぶ必要があります。市販されている培養土の中でも、ハイポネックスの培養土は品質が高く、安心してご使用いただけます。
13. 花壇に植える前に土壌を改良します。
花壇や庭に植物を植えて鑑賞するときは、土壌を改良する必要があります。土が足で踏み固められているため、空気や水がスムーズに流れず、根が十分に成長できません。土を少し掘り起こすだけで土と土の間に隙間ができるので、排水性や貯水性が非常に良くなります。掘削深さは20〜30cmで十分です。腐葉土を混ぜると水はけや保水性が良くなります。
一般的に、酸性度の高い土壌は植物の栽培には適していません。土壌の酸性度に耐性の弱い植物を植える場合は、植える前に土壌を中和してください。基本原料となるルビー土と改良用の腐葉土や苦土石灰は園芸店で簡単に購入できます。
紅土:関東地方のどこにでもある赤土で、小粒から大粒まで粒度が細かくなっています。土と混ぜると隙間ができるので、排水や貯水がしやすくなります。
腐葉土:落ち葉が腐ってできた代表的な改良土。栄養分が豊富で、排水性と保水性に優れた緩い土壌を作るのによく使用されます。
苦土石灰:植物の成長に欠かせないマグネシウム(magnesium)とカルシウム(calcium)が豊富に含まれています。土に混ぜると土壌の酸性度を中和することができます。
14. 成長と発育に適した肥料を与えます。
植物の健全な生育に必要な栄養素には、葉を育てる窒素(N)、花や実に栄養を与えるリン酸(P)、根を張らせるカリウム(K)などがあります。市販の化学肥料は、これらを適切な割合で配合しています。
施肥の方法には、移植や植え付け時に元肥を土に混ぜ込む方法と、植物の生育に合わせて追肥する方法の2つがあります。
元肥は、土壌自体に栄養分を補給し、植物が順調に生育できるよう下からの環境を整える目的で施用するもので、長期間安定した効果を維持できる緩効性の粒状肥料の方が適しています。
追肥とは、生育過程で養分を補給するために施す肥料のことです。すぐに効果が出る速効性の液体肥料(液体肥料)と、土に撒くだけの遅効性の固形肥料(土壌肥料)があります。
市販されている化成肥料には、元肥、追肥用の液体肥料、錠剤肥料など、使いやすいものがたくさんあります。
15. 鉢植えと地植え。
鉢植えの場合、水やりは異なります。「土の表面が乾いたらすぐに、たっぷりと水を与えてください。」
植木鉢の土の表面が白く乾いてきたら、鉢の底から水が流れ出るくらいたっぷりと水をあげましょう。季節や場所、環境によって土の乾燥具合は異なりますので、土が乾燥しやすい夏場は水やりを多めに、冬場は水やりを少なめにしてください。エアコンを使用すると室内の植木鉢が乾燥しやすくなるので注意が必要です。
地植えの場合は土の中に根が伸び、雨が降るので水やりは自然に任せることができます。
植える前に、腐葉土を土に混ぜ、排水と保水性を良くして、土壌から栄養分が吸収されるようにします。ただし、土が乾燥したら、植物が枯れる前にたっぷりと水をあげてください。ハンギングバスケットに植える場合、土が乾燥しすぎている場合は、水を足すだけでできるだけ早く元気になります。
16. 花を長く楽しむために、花殻をこまめに摘みましょう。
開花した花は、種子をつける前に摘み取る「花殻拾い」が、開花期の手入れで重要な作業です。植物は子孫を残すために開花後に種子を作ります。そして枯れる。種をつける前に花を摘み取ると、植物は再び花を咲かせて子孫を残します。この作業を何度も繰り返すことで、長期間にわたりたくさんの花を楽しむことができます。さらに、種子が形成されて栄養を吸収すると、咲く花の数と頻度は徐々に減少します。また、花殻が茎に付いたまま、または土に落ちたままになっていると、病気や害虫の原因となるため、花殻はこまめに摘み取る必要があります。いくつかの花が咲いたら、花柄の部分で茎を切り取ります。
17. 枯れた葉や伸びすぎた枝を切り取ります。
一年中花が咲く植物(四季咲き植物)や開花期間の長い植物、宿根草などは、花が咲いた後に長さの1/2~1/3程度に切り戻す必要があります。これを「剪定」といいます。植物が疲れて乱れたように見える場合は、剪定する必要があります。
具体的には、花や葉が密集している、つぼみの伸びが悪い、茎が上向きに伸びすぎている、花が小さい、などの状態です。苦労して育ち、まだ花を咲かせている植物を切り取ることに抵抗を感じる人も多いですが、剪定は植物が回復し、より多くの花を咲かせるための方法です。
また、花や木は開花後に枝を切り整えることを「剪定」といい、美しい姿を保つために必要です。キンレンカの挿し木。初夏に花が咲いた後は、秋に再び花を楽しめるように根元から切り取ります。