世界文化遺産 キュー王立植物園

6月21日(金)、5日目:イートン校を出たのはすでに午後2時。街で軽く食事を済ませ、タクシーでロンドンの南西10キロ、テムズ川南岸にあるキュー王立植物園へ向かいました。

 

ここは世界文化遺産であるキューガーデンとも呼ばれ、1759年に建造されました。元々はイギリス国王ジョージ3世の皇太后、オーガスティン王女の私設王立植物園でした。当初はわずか3.6ヘクタールの広さでしたが、200年以上の開発を経て、120ヘクタールに及ぶ大規模な王立植物園へと拡張されました。

オーガスティン王女の旧居は小さな庭に囲まれています。家具はすべて当時の状態のまま残されており、当時の生活風景を垣間見ることができます。

 

 

 

 

 

 

植物園の鐘楼からは、園内に植えられた耐寒性樹木の豊富な種類を眺めることができ、この歴史ある植物園を概観することができます。キューガーデンには、歴史的価値のある40棟の古い建物があり、それぞれに特徴があります。キューガーデンには、水生植物園、樹木園、ツツジ園、竹園、バラ園、芝生園、日本風景式庭園、ヒノキ園など、26の専門庭園があります。また、園内には標本館、経済植物博物館、各種研究室など、植物学の分野と密接な関係のある建物もあります。数百年にわたる発展と進歩を経て、キューガーデンは単なる娯楽用の植物の収集と展示から、植物科学と経済の応用研究へと移行しました。

 

 

 

 

 

 

 

 

管理の便宜上、植物園は3つのエリアに分かれています。北植物園には1759年に設立された古い植物園と北方地域に適した植物が植えられています。西植物園には水生植物園、竹園、シャクナゲ谷があります。南植物園にはメギ園、ヒース園、そして有名なクイーンズ・プディング・コテージがあります。様々な形の庭園と植物がこの場所を特別なものにしています。ジャングルと花の海を歩くと、まるで天国に足を踏み入れたような気分になります。1853年、キューガーデンでは4,500種のハーブが栽培されていました。1864年までに、樹木園には3,000種以上の樹木を含む13,000種の植物がありました。キューガーデンは世界中から5万種以上の植物を収集しており、そのうち25万本もの現生樹木が存在します。キューガーデン植物標本館には500万点の標本が収蔵され、図書館には世界の植物に関する75万冊の書籍と資料が収蔵されています。74カ国306の研究機関と連携し、世界中の重要な植物学雑誌を収集しています。

 

 

 

 

 

 

 

 

時々特別展も開催されていて、例えばこの「植物と私たちの食卓」展はとても興味深いです。偶然見つけたのですが、それぞれの植物に詳しい紹介が付いていて、食卓に座って一つ一つじっくりと観察すると、たくさんのことを学べます。

 

 

 

カフェやパーティー会場も当時の古民家をそのまま残しており、植物園を訪れた際にここで休憩するのも楽しみの一つです。

 

 

庭園